高橋 智幸/副学長・教授(社会安全学部) 2010年に関西大学社会安全学部に着任。2020年10月より副学長に就任。 前学長、前副学長から引き継いだ「SDGs推進プロジェクト」の取り組みを加速度的に発展させている。 SDGsの目標達成に向けて世界で取り組みが進む中、関西大学は全学を横断するプロジェクトのもと、教育研究とSDGsの結びつきを強固にしている。副学長としてプロジェクトの推進に携わる、社会安全学部の高橋智幸教授に話を聞いた。 全学が一致団結し、SDGs達成へ 2015年の国連サミットでSDGsが掲げられる前から、関西大学では環境問題への取り組みを続けてきた。「SDGsが世界的な目標となったのをきっかけに、これまでの活動を見直し、さらに高い目標を設定しました」と語る高橋教授。そうして生まれたのが、2018年発足の「KANDAI for SDGs推進プロジェクト」だ。学長を頂点に据え、大学、大学院、研究施設、併設校など全学横断の協力体制を作り、スピーディな取り組みへとつなげている。 大学の授業では、基礎知識を学ぶ「SDGs入門」や、企業や自治体から実例を学ぶ「SDGsの実践」を共通教養科目として開講している。一昨年の「SDGs入門」受講者は1000名を超えるほどの人気だった。また、その他にも法政大学と連携して行うコンテストや「SDGsラーニングプログラム」など多種多様な学習環境が用意されている。それらが活用されている背景には、同大学が掲げる「考動力」が強く関与していると高橋教授はいう。 地域や企業との連携も密に SDGsの目標達成には、地域社会や企業との連携も欠かせない。ただ、高橋教授によると「各学部の研究分野が細分化されていて、どの研究が企業の課題とつながるのかわかりにくい」問題があったという。そこで、大学の研究成果を一冊の事例集にまとめ、一つ一つの研究がSDGsのどの目標に該当するのか明示した。この工夫のおかげで、企業は「自分たちの達成したいSDGsの目標がどの研究と関わるのか」理解しやすくなった。現在、動き出している取り組みとして、サンゴ礁の再生プロジェクトがある。化学生命工学部の上田教授は、専門分野の再生医療技術を用いて、サンゴの高効率増殖法を企業と共同で研究・開発を進めているという。
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